決算早期化のプロ、武田雄治会計士の新書です。
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IPO準備会社においても決算早期化は重要な課題の一つです。
- 決算短信を45日以内に(上場前にトライアル実施が必要)
- 月次決算(取締役会報告)を15日(前後)に
ということが求められますが、決算早期化の取り組みをしていなかった未上場企業にとっては大きなハードルです(本書は、上場企業を対象にしていますので決算短信45日は当然にクリヤーしているでしょうが・・・)。
人員数・スキル面という体制面でも不十分な状況の中で、決算の精度を高めなければならず、監査法人監査も受けて・・・とIPO準備会社の経理部門は大変な状況ですが、本書を読めば、上場企業でも陥りがちな失敗パターン(とそれへの対応)を示してくれていますので、とても良い参考書です。
監査法人側の視点を丁寧に書かれていますし(重要性のことまで触れているのは斬新)、財務分析をしっかりやれば監査期間の短縮につながるとか、子会社の経理に期待する方がおかしいとか、多くの決算早期化コンサルの現場で得られた実務的ノウハウを平易に説明してくれています。
「7つの原則」が紹介されていますが、「原則7」(P156~)が本質だと思います。
私も監査法人勤務時代に、決算早期化コンサルティングのお仕事を数件やりましたので、ある程度は決算早期化のノウハウを持っているつもりですが、武田さんには遠く及びません。
「お値段以上」の価値はある本だと思います。
【参考記事】
IPO参考書籍(目次)