先月まで、カルチュア・コンビニエンス・クラブ社の代表取締役COOだった、柴田励司氏の著書です。
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しばらく前ですが、著者本人の講演を聞く機会がありました。
本書に書かれたことを中心とするお話でしたが、とても面白かったのでその後本書を読んでみました。
サブタイトルが「いつかなりたい自分になる48のヒント」ということで、社会人全般を対象に、仕事への取り組みかたなどのヒント(小話)が48個書かれています。
文字数がとても少ない書籍ですので1時間もあれば十分読み終わりますが、大抵の方には、いくつかはこのヒント集から気づき・学びがあるのではないかと思います(この手のビジネス書は、全てに共感できなくても、「ひとつ」でも自分にとって気づき・学びがあればよいと思います)。
たとえば、「20 CEOにはこう話したらいいのに!」では、
「意思決定者が欲しい5つの情報」として、
1.問題の背景(何が問題か)
2.何を決めなければならないのか
3.意思決定に当たっての論点は何か?
4.意思決定のオプションは何か?
5.スタッフの意思決定は何か?
を挙げています。
これは意思決定側の立場(CCC社のCOOなど)を経験されてきた方のお言葉としてとても説得力があります。
この項のタイトルには「CEOには」とありますが、CEOだけでなく「上司には」、「意思決定者には」に置き換えられる内容ではないかと思います。
私は仕事柄、上場準備企業の経営者、管理担当役員、管理部長クラス、課長クラスというそれぞれのレベルの方とやり取りをしますが、ここで書かれている5ポイントを意識した的確な情報伝達がなされていないがために、
「私は報告・提案をしているが上司(社長)は何も動いてくれない」とか、
「部下からの報告には耳を傾けようと思うが、話をを聞いても何が問題だかわからず自分は何をすればいいのかわからない」
と、情報伝達の下手さでせっかくの努力が空回りしてしまっているようなケースが、よく見受けられます。
部下の側の方が本書に書かれていることを意識した上で上司に報告・提案などしてみると、イイと思います。
そのほか、「21 「伝える」と「伝わる」は違うんだけどなぁ。」など、ちょっとしたヒントが書かれています。
さっと読み終わる本ですので、上に書いたようなことをヒント・気づきとして求めている方にはおススメします。
【参考記事】
読書録