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会計士試験合格者急増で会計士協会が悲鳴(?)

約1ヶ月前のことなのですが、話題としてはちょっと面白いので紹介しておきます。

公認会計士試験制度への要望 (日本公認会計士協会会長)

会計士協会会長名で、宛先は、
公認会計士・監査審査会 会長』と『金融庁 総務企画局長』という要望書になっています。

内容としては、
・試験制度が大幅に見直されたことに伴い「試験合格者」が急増
       ↓
・「試験合格者」が会計士となるためには、「実務補習」、「業務補助」、「実務従事」が必要だが、
 合格者が多すぎて十分にこれらを提供できていない
       ↓
・「中長期的観点から公認会計士試験制度の再度の見直し」を要望
というもので、
簡単にいうと、「合格者が多すぎる状況で困っているので、合格者数を抑えるよう試験制度を見直して欲しい」ということかと思います。

海外との比較では会計士人口はまだまだ少ないとは言われているものの、現実には昨年の会計士試験合格者の中には、監査法人などへ就職ができなかった方が相当数いらっしゃるそうです。
せっかく会計士として活躍することを志され、試験にも合格したのにいきなり躓いてしまっているわけでとても残念な状況だと思います。
暫く前に、景気低迷によって将来に危機感を持った社会人が簿記検定や会計士試験などを目指しており、資格試験受験予備校が活況となっている新聞記事を読みました。今から会計士を目指す方などはこの「現実(合格しても就職できないかもしれないこと)」もしっかりと知った上で判断して頂くのがよいと思います。
(そっと出ている要望書なので、会計士業界でも本件を知らない方も結構おられる状況だったりしますので)