successIPO (IPO準備会社を応援するブログ)

IPOコンサルタントをしている公認会計士が、IPOを目指している(又はこれから目指す)企業さんやIPO業界関係者の方にとって参考になる情報を提供していきます。

「期超え上場」激減

いわゆる「期超え上場」が激減しています。


「期超え上場」とは?
通常は、基準決算期(直前期)の次の期(申請期)に上場日となりますが、上場日が更に次の期となる場合をいいます。
(例えば、「07年3月期基準」の場合、08年3月期(〜08年3月)に上場するのが標準ですが、上場申請が遅れた場合や上場審査が長引いた場合等によって08年4月〜6月に上場するケースを指します。08年6月までに上場できないと、07年3月期基準の上場はなくなり、08年3月期基準として再トライとなってしまいます。)


例年であれば、4月〜6月は3月決算会社の(期超え上場)駆け込み時期ですので、相当数の企業が上場します。


が、今年は、「3月決算会社の期超え上場」は、以下のわずか2社だけです。
・アールテック・ウエノ(08年4月9日上場)
イナリサーチ(08年6月25日上場予定)


ちなみに、昨年(07年)は、3月決算会社の期超え上場が22社ありました。
(4月上場 - 10社)
 ・データリンクス
 ・エイチアイ
 ・八千代銀行
 ・アイティメディア
 ・ホリイフードサービス
 ・パシフィックシステム
 ・ケアネット
 ・ディーブイエックス
 ・データ・アプリケーション
 ・ニューフレアテクノロジー
(5月上場 - 3社)
 ・日本テクノ・ラボ
 ・幼児活動研究会
 ・タケエイ
(6月上場 - 9社)
 ・エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート
 ・タカギセイコー
 ・カービュー
 ・日本一ソフトウェア
 ・サイバーコム
 ・セーラー広告
 ・インフォテリア
 ・ネットインデックス
 ・UBIC

今年の上場会社数の少なさは、年初頃に新聞等で想定されていた(130社とか100社とか)よりも極めて深刻な状況になっているといえます。
株式マーケットの低迷、サブプライム問題等に起因する景気の鈍化、新興市場上場企業の不祥事の頻発、反社会的勢力関連の審査強化、J-SOX対応などなど、IPO希望企業にとっては、現在は超氷河期だと思います。

今年や来年については上場会社数は低水準となると思いますが、そういう状況にあるからこそ、上場を実現できるチャンスがある会社さんには、体制整備の遅れなど防ごうと思えば防げるような失敗をされることなく、上手に上場を実現されるよう頑張って頂きたいと思います(応援しております)。


(参考過去記事) 上場は「目標にあらず」?