IPO準備会社が常勤監査役を社外から選任する時のポイントについて整理しました。
(先日、人材紹介会社の方から「IPO準備会社からの常勤監査役候補者の紹介依頼が増えているが、選考時のポイントを聞かせてほしい」とご質問を頂いたのですが、それをここで共有します)
【(社外から)常勤監査役を選任する際のポイント】
これまでに「監査役」の経験あるのがベスト
監査役の経験がない方を選ぶとするなら、
総務法務・経理財務・内部監査 のいずれかの経験はさすがに欲しい
(このスキルのどれもない人が中途採用で常勤監査役になることは非現実的)
- 取締役会や株主総会など、会社法のスキルがあった方がよいという点では総務系のスキルが活きる。
- 監査役も会計監査を行わなければいけないので、経理のスキルがあった方がよい。
- 内部監査の経験は、「監査」の立場は異なるが、監査役にも活きる。
あと、スキル・経験とは違う次元のはなしですが、対象企業がベンチャーの場合、ある程度の柔軟性も必要(理想だけをかざすのではなく、課題を乗り越えていく過程であることへの理解力)
なお、社外からの中途採用(登用)ではなく、社内からの昇格で常勤監査役を選ぶのであれば、その会社について精通しているというアドバンテージが大きいので、上に列挙したような、経理や総務系のスキル面がない方(営業畑の方など)であっても、監査役監査を会得する心意気をお持ちの方なら常勤監査役になることは可能と考えます。その場合には、非常勤監査役に監査役経験者や弁護士等の専門家を入れるなどの工夫が必要)。
以上ご参考になれば幸いです。