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successIPO (IPO準備会社を応援するブログ)

IPOコンサルタントをしている公認会計士が、IPOを目指している(又はこれから目指す)企業さんやIPO業界関係者の方にとって参考になる情報を提供していきます。

「独立役員」の確保について

株式上場(IPO)にあたっては、取引所の要請により、「独立役員」を1名以上選任する必要があります
この「独立役員」は、取引所が定めるものであり、社外監査役・社外取締役(会社法が定める)とは異なる概念です。そのため社外取締役・社外監査役ではあるが独立役員の要件を満たさないということもありえますので注意が必要です(典型的なのは、親会社から受け入れている役員、メインバンク出身者の役員などは、社外監査役・社外取締役の要件は満たしても、独立役員の要件は満たしません)。

独立役員として誰を届け出るかは会社の任意です(要件を満たす人が複数名いる場合には、その全員を届け出ても、その一部を届け出てもいずれでもOKです)。
ただし、基本的には、以下の施行規則のaからeに該当しない人物を選定することとなります(aからeに該当する場合には、一般株主との利益相反が生じる恐れがあるとされています)。

(東証 有価証券上場規程第436条の2)
上場内国株券の発行者は、一般株主保護のため、独立役員(一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役又は社外監査役をいう。以下同じ。)を1名以上確保しなければならない旨を、企業行動規範の「遵守すべき事項」として規定するものとします。

(東証 有価証券上場規程施行規則第211第6項第5号、第226第6項第5号)
・ 上場内国株券の発行者は、独立役員の確保の状況(独立役員として指定する者が、以下のaからeまでのいずれかに該当する場合は、それを踏まえてもなお独立役員として指定する理由を含む。)を、コーポレート・ガバナンス報告書において開示するものとします。
a 当該会社の親会社又は兄弟会社の業務執行者等(業務執行者又は過去に業務執行者であった者をいう。以下同じ。)
b 当該会社を主要な取引先とする者若しくはその業務執行者等又は当該会社の主要な取引先若しくはその業務執行者等
c 当該会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者及び当該団体に過去に所属していた者をいう。)
d 当該会社の主要株主
e 次の(a)又は(b)に掲げる者(重要でない者を除く。)の近親者
(a) aから前dまでに掲げる者
(b) 当該会社又はその子会社の業務執行者等(社外監査役を独立役員として指定する場合にあっては、業務執行者でない取締役若しくは業務執行者でない取締役であった者又は会計参与若しくは会計参与であった者を含む。)
上場審査においても独立役員の確保状況は確認されます。
取引所に対して、独立役員届出書のドラフトを提出するほか、本則市場への上場の場合、「?の部」においても独立役員についての記載項目があります。 
(東証 IIの部記載要領)
?.経営管理体制等について
2.コーポレート・ガバナンス等について
(1)企業グループのコーポレート・ガバナンス等
c 独立役員について
独立役員の構成に関する方針(独立役員の指定時において取締役会における議決権の有無についてどのような方針を有しているか等)及び独立役員が期待される役割を果たすための環境整備の状況(独立役員との情報共有方法等)について記載してください。
d 株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
定時株主総会の開催日の決定方針、株主総会の招集通知の発送方針及び投資者への提供方法、書面及び電磁的方法による議決権行使の整備状況、独立役員に関する情報及び社外役員の独立性に関する情報の記載方針について記載してください。 
「この人は独立役員の要件を満たしているのか?」と判断に迷うケースもあることから、東証からは、「独立役員の確保に係る実務上の留意事項について」、「独立役員Q&A」が公表されています(東証ウェブサイトに掲載)。

独立役員のページ(東証HP)

独立役員の確保に係る実務上の留意事項について(東証HP)

独立役員Q&A(東証HP)