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successIPO (IPO準備会社を応援するブログ)

IPOコンサルタントをしている公認会計士が、IPOを目指している(又はこれから目指す)企業さんやIPO業界関係者の方にとって参考になる情報を提供していきます。

業績予想を開示しない会社が激増!? 

久しぶりのBlog更新です(本業が忙しくなりGWも結構仕事しました・・・・)。

IPO準備中の会社さんにおいても興味深いニュース記事です。

業績予想を開示しない会社が激増!? ピークを迎える決算発表に異変(Yahooニュース - 東洋経済オンライン)
業績予想を開示しない会社が激増!? ピークを迎える決算発表に異変東洋経済オンライン)
(記事の内容は同一です)

上場会社にはこれまで、特殊な事情がある場合を除いて、取引所からの要請として、決算発表時に翌期の業績見通しを公表することが必要とされておりました。
公表する内容は、
第2四半期累計と通期の「売上高」、「営業利益」、「経常利益」、「当期純利益」、「1株当たり当期純利益」で、公表した後も、売上高で10%、各利益で30%の乖離が見込まれる場合にはタイムリーに修正開示も必要でした(IPO準備中の会社さんにもこれに対応できる体制が求められていると思います)。

今春に東証が、この取扱いの見直しを行い、これまでの開示方法も残しつつ、違う方法(業績予想の開示をしない・これまでとは違うかたちで開示する)も選択できることとしたため、上場会社の対応が変わってくる可能性があるというのが、この記事が書かれた経緯です。
決算情報の適時開示制度 - 業績予想開示(東証HP ここに以下資料はまとめて掲載されています)
上場会社における業績予想開示の在り方に関する研究会報告書(東証HP)
業績予想開示に関する実務上の取扱いの見直し方針について(東証HP)
業績予想開示に関する実務上の取扱いについて(東証HP)

このニュース記事の中には、現時点ですでに業績予想非開示の会社のリストが出ています。
2012年春号(3月発売)で業績予想非開示の会社東洋経済オンライン)

投資家(保護)のためにも、会社の業績動向に関連する各種体制(経理体制、利益管理体制、適時開示体制)をしっかり整えていく必要性は、今後についても変わるものではありません。

また、業績予想を開示しないとした場合でも、開示義務が一切なくなるわけではないので要注意です(実務上の取扱い P9)。

a.「業績予想の修正等」に係る適時開示義務に関する適切な理解の必要性
 当取引所の有価証券上場規程第405条第1項は、「上場会社の属する企業集団の売上高、営業利益、経常利益又は純利益(中略)について、公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた直近の前連結会計年度の実績値)に比較して当該上場会社が新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算において差異(中略)が生じた場合」等(注14)について、その内容を直ちに開示することを義務づけています。

ニュース記事では「これ幸いと業績予想を非開示とする会社が激増する可能性は否定できない」と書かれており少し心配です。
(例えば、社内に業績に関する情報が存在しているのに(これまでなら公表していたのが)公表しないでいると、インサイダー取引に繋がるリスクを会社として抱えてしまいます)

この3月決算の決算発表が間もなく出そろいますが、どれ位の企業が業績予想の取扱いを変更するのかは注目していたいと思います。
また、IPOという点で、今後、主幹事証券会社からIPO準備会社への指導の仕方が、少なからず変わってくる可能性があります。こちらも注目していたいと思います。