successIPO (IPO準備会社を応援するブログ)

IPOコンサルタントをしている公認会計士が、IPOを目指している(又はこれから目指す)企業さんやIPO業界関係者の方にとって参考になる情報を提供していきます。

IPO準備におけるJ-SOXの位置づけ

IPO準備における重要な課題のひとつが、「J-SOX」対応です。

上場会社においては、運用2年目に突入しており実務もある程度安定してきた感があるように思えます。
が、IPO準備の現場においてはいまだに「J-SOX」対応は試行錯誤の連続です。

その中で最近改めて感じることとして、
『どうしても監査法人さんは「J-SOX対応」をIPO準備の課題の「中心」として強調しすぎてしまう』
ということがあります。

その背景としては、監査法人さんはその立場上(内部統制監査を行う立場にあるため)、
IPO準備会社は、少人数の管理部門担当者が、同時並行的にいくつもの課題に対応していかなければならないところであるが、
監査法人の立場としては、「J-SOX」をなおざりにされては(J-SOXを後回しにして違うことを優先されても)困る

という意識が働いてしまっていることがあると思います。
(それとは別の理由として、IPO準備でやるべきことのうち、J-SOXや経理まわりのことだけしか知らない(わかっていない)会計士の方が多いという実情もあるのですが・・・)

IPO準備はやるべきことが沢山あり、全てが重要なテーマです。
その中での優先順位づけやスケジュール管理はとても難しいことなのですが、このあたりの巧拙がIPO準備におけるキモの部分ではないかと私は考えています。
私の経験上ですが、他のIPO課題やIPOの全体スケジュールをそっちのけで「J-SOX」の都合だけを優先(傾注)して指導を行っている監査法人さんが(残念ながら)結構多くおられるように思えます。
いくら「J-SOX」対応が万全なものとなっても、他の課題が全然片付いてなければ何の意味もありません

簡単なことではありませんが、IPOに向けての各種課題(J-SOXを含む)について、バランスよく優先順位づけやスケジュール管理をしていくことを強く意識し続けて頂くことが大切かと思います。

(そういう当方も、いまだにIPO準備におけるJ-SOX対応について、マスターしているといえるレベルではありませんが・・・・)

ご参考になれば幸いです。


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