successIPO (IPO準備会社を応援するブログ)

IPOコンサルタントをしている公認会計士が、IPOを目指している(又はこれから目指す)企業さんやIPO業界関係者の方にとって参考になる情報を提供していきます。

「内部統制報告制度に関するQ&A」の追加が公表されています

08年6月24日付けで金融庁から
「内部統制報告制度に関するQ&A」の追加について
が公表されています。

43ページもあり、まだ全く読めておりませんが、US-SOX・J-SOXを業務としている知人(会計士)から、上場準備会社に関連するポイントとして、以下を教えて頂きましたのでここで紹介させて頂きます。


> 40 「人材不足やマニュアルがなくとも直ちに重要な欠陥とはならない」

> 54 「全社統制が中小企業特有の形(=経営者が会社全体に関与していることにより有効)で機能していれば、業務プロセスもある程度有効」

> 62 「実質的ダイレクトレポーティングの採用 → 監査法人が過度に要求してくる詳細な評価方法を実施しなくても、評価範囲と結果さえ合っていれば監査意見は出る」


その方からは、こんなコメントも頂きました。
『いままできちんと考えず形式的にクライアントに指導してきた監査人は少なからず「はしごをはずされた!」と感じていると思います。
勝手にはしごをかけたのは監査人自身であることを気づいて欲しいです。』


監査人、J-SOXコンサルタント、ITベンダーなどが、「J-SOXではここまでやらないと合格点は出ませんよ!」と過度な要求をして、その後、しばらく時間が経って実務が動いた後になってから金融庁から「そこまでのことは求めていない」という見解が出てというのは、いかがなものでしょうか。

高いコスト負担もして真面目に対応していた企業の方は、このQ&Aが出たことをどう受け止めるのでしょうか。
また、過度に強引な指導をしてきていた監査法人やコンサルの方は、このQ&Aが出たことによる軌道修正を気まずい空気の中でやっていくのでしょうか。